Sは学校には15分ほどバス停まで歩いて、それからバスに乗って通学していた。
ある日、学校からの帰り道、バス停から家に向かっていると、急に便意をもよおしてしまった。
家まではまだ10分程歩かなければならない。しかし、急激な便意に耐えかねず、Sはそのままぶりぶりとうんこを漏らしてしまった。
とにかく家に帰らなければ。ずっしりと重くなった下半身と、おしりにまとわりついてくる不快な思いを感じながら、ガニ股で家路へと急いで歩いた。幸いSは一人で帰っていたので学校の友達には知られずに済む。しかし、お母さんにはすごく怒られるだろう。
不快感と不安でいっぱいになりながらも、Sは玄関のドアを開けた。
「うんこもらした」
おそるおそるSが母に言うと、
「あっはっは、うんこもらしたんか。どれ、うわ、うんこだらけやんか」
Sは母の予想外の反応にとまどいながらも、怒られなくてよかった、と心のなかで安堵し、逆に母を面白がらせてやったのだと、得意な気持ちも込み上げてきたので、母と一緒になって笑うのだった。
しかし、これが悪夢の始まりだったとはこのときSはつゆとも思わなかったのである。 続く